オオノスリButeo hemilasiusの剥製です。雌雄同色で、普通のノスリの二倍はあるボリュームで全長は72センチ、翼開長160センチ、体重1.4キロに達する中型のタカです。日本では冬鳥として飛来。レアな存在で知られます。
例を挙げると2021年は福岡県北東部、福岡県北西部、佐賀県南部2個体、佐賀県北西部3個体、大分県、長崎県、熊本県、計6ヶ所に約11〜13個体が出現し、夏ではモンゴル・中国北東部・チベットで繁殖を行います。
本種の体色は淡色型と暗色型があり、どちらも翼の下面の翼角に黒色斑。暗色個体は黒く、翼の下面の外側が淡色になり、淡色個体は下面が褐色のまだらで、ふ蹠の羽毛が黒く、ケアシノスリを思わせます。
多くの猛禽類は、ふ蹠の羽毛がなかったりしますが、本種やケアシノスリは羽毛が生えています。防寒の役目を担ってると言われます。イヌワシやクマタカは獲物からの反撃によるダメージを軽減するために、ふ蹠に羽毛が生えているそうです。
ずんぐりとした太い足指に強力な握力と鋭い爪を持ち、停空飛翔や電柱の上などで待ち伏せして、獲物を発見すると急降下して捕獲します。そのスピードはかなり早いらしく、狙われた獲物は非常に危険な状況に追い込まれます。
哺乳類、両生類、爬虫類、鳥類、昆虫類等が本種の食物リストに入っています。この剥製はかなりデカいサイズの個体でクマタカの小型の雄個体くらいの迫力があります。下手すればワシと勘違いするでしょう。残念ですが右翼に痛みがあります。遠目で見れば、あまり目立たぬと思います。
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