「松本市有毒ガス中毒調査報告書」
松本市地域包括医療協議会、非売品
1995/3/20発行のもの。
目次
Ⅰ はじめに
Ⅱ 松本市地域包括医療協議会の取り組み
Ⅲ 関係諸機関の対応
Ⅳ 医療関連の報告
Ⅴ 住民への健康調査などに関する報告
Ⅵ 原因物質分析の結果
Ⅶ 学会等への発表
Ⅷ おわりに
オウム真理教による松本サリン事件についての、初動における調査報告やその後の被害者健康調査など。神経ガスであるサリンについての医学的な報告は、かなりレアな情報です。国民の殆どがサリンという名前さえ知らなかった時代に、この原因物質を見事突き止めるはまさにプロの仕事。この報告で刮目すべきは自覚症状の出始めた時間帯。公判記録などで公式に認定されている犯行時刻よりもずっと早くから訴えが出始めている。この事実は磯貝陽悟『推定有罪』とか帚木蓬生『沙林』とかでも取り上げられていますが、未だ解明されぬ謎のまま。既に死刑執行もなされた今、永久に解決されることはないのかも知れません。
参考書籍︰『有機リン中毒(サリン中毒) 地下鉄サリン事件の臨床と基礎』(家城隆次著、診断と治療社)こちらは地下鉄サリン事件の医学的データ。こちらも出品中です。
☆カルト事件の教訓を未来へつなぐ温故知新のための、ご隠居カルト資料シリーズ。
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