鍵穴隠しのある骨董鉄製和錠、鍵付きです。
なお、鍵穴隠しのスライド板は経年で閉まりがゆるく、錠前を持ち上げると、外れませんが落下します。元々はしっかりと隠していたのでしょう。
日本で独自に発展を遂げた和錠も構造的には板バネを利用したものですが、その構造は中国が起源とされ世界的にも古くから存在、日本の奈良時代に中国の唐から伝来、独自の和錠の発展、定着に繋がった。江戸時代に盛んに作られ、特に刃物の産地では優れた和錠が多く製作され、土佐錠(高知)、阿波錠(徳島)、因幡錠(鳥取)、安芸錠(広島)などが有名のようです。当時、蔵の施錠に使われた和錠は蔵の豪華さを示す富の象徴でもあったが 、大量生産には向かなかったようです。(ネット記事より)
出品の和錠は、文様や外観、鍵の形状などから阿波錠だと思います。
江戸時代〜明治前期に蔵の施錠に使われていたのでしょうか、時代物骨董であり汚れや錆、キズなどは否めませんが、目立つような凹みや変形などはほぼなく、施錠、解錠はしっかりと出来ます。
解錠は、この鍵穴に鍵を差し込み左回転でロックが外れ、軸の付いた板バネ構造部が本体から少し飛び出します。手で引き出すことが出来ますが、少し力が要ります。軍手着用がいいかと思います。重量物の錠前をしっかりと掴み、引き出してみて下さい。
施錠は、引き出した板バネ構造部の軸先を相手端の穴に奥まで差し込み完了です。この場合も、押込みに少し力が要ります。
画像写真11に見られるように、板バネは、上部に2枚、下部左右に各2枚の合計6枚です。
大きさ(㌢)、重さ(㌘)はおよそ次の通りです。
横幅(施錠)16.3、高さ12.6、厚み5/
施錠域9×1.4、軸径1.3/
重さ錠前2180、鍵47/
時代物骨董和錠、阿波錠です。コレクションにいかがでしょうか。また、台座や敷物に飾る置物とされても、存在感もあり面白いのではないでしょうか。重量物であり落下やぶつけに注意下さい。鍵の紛失にも注意下さい。
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